保育者として
最近、立て続けに保育者による虐待などの不適切な対応が報道されています。
当園は、園名にもあるように「子どもの気持ちを受け止め・寄り添い、子どもの力・可能性を信じ、子どもが主体となって育つ」ことを目指して開設した保育園です。
日々の保育でも、それは大前提として、保育者は保育にあたっています。
今回の事件報道を受けて、私たちは決してそのようなことをしていないと職員を信じる一方で、あらためて自分たちの保育を見直す時間をもつことにしました。
専門的な知識、そして経験を持つ保育者であっても、必ずしも最適な対応ができているかといえば、それは難しい。
子どもも多様で、都度、状況も異なります。
自戒を忘れずに日々保育にあたっていきます。
人権擁護のためのセルフチェック(全国保育士会)
https://www.z-hoikushikai.com/about/siryobox/book/checklist.pdf
心の根っこを育む ~心の根っこって何?~
(保育理念)家庭と共に、子どもの育ちの基礎となる、こころの根っこを育みます
こどものじかん保育園では、乳幼児には、その後の長い人生の支えとなる、“こころの根っこ”がしっかりと育まれることを大切にしたいと考えています。
樹木に例えると、将来、枝葉が繁り、広がり、花が咲くためには、まず根っこが地面に太く広く育っていることが必要です。
根っこがしっかりとしていれば、雨風などで枝葉が折れることがあっても、幹が多少傾いても、再び栄養を吸収して、また育つのではないでしょうか。
(保育目標・目指している子どもの姿)
卒園・就学の頃にこんな姿に近づいているといいなという子どもの姿を保育目標に掲げています。
- 自分らしさを大切にできる子ども
- 自分で考え、やってみようと思える子ども
- 互いの違いを認め、仲間と生活できる子ども
まずは、
・自分自身が大切にされる存在だと感じられること、
・五感への刺激をたくさん受けて、感性に触れる経験の幅を拡げて自分自身の感情や思いを知ること、
・周りの大人との関わりから大人への信頼を経て、他者を信頼できるようになること
などが、人生の最初に育くまれてほしい、こころの根っこだと考えています。
私たちが大切にしていること
私たちこどものじかん保育園では、「こどものじかん」を大切にした保育環境を整え、子どもがあそびや生活による経験を通じて、自ら学び、育つことを信じて保育にあたります。また、大人も子どもとの関わりの中で学び、成長しつづける姿勢を大切にします。
(子どもが安心して過ごせる環境を整える)
家庭的で温かな雰囲気の環境を整え、保育者は丁寧に豊かな愛情で子どもに寄り添います。子どもの喜怒哀楽もそのままに受け止め、肯定・共感を常として信頼関係を育みます。
また、日常の暮らし、いつもの1日(日課)を大切にします。安定した日々の繰り返しは、先の見通しを持ちやすく、安心して自分から行動できることが増えていきます。
(子どもが決める暮らしを大切にする)
あそびや行事などの生活について、子ども自身が考え、自分の気持ちを言葉にして伝えること、ひとの表現に耳を傾け、話し合い、互いの気持ちを考える対話を大切にします。
また、子どもの「やってみたい」を、できないかも、危ないからと禁止せず、子どもの好奇心・判断・裁量に任せることも大切にします。
(自然と触れ合い本物の経験を大切にする)
テレビや絵本の世界だけでなく、実際の経験を通じて、子ども自身が感じること、知ること、学ぶことを大切にします。
積極的に野外に出て、自然の中で草木・水・土・風・火などに触れながら、心と身体を動かす時間をたくさん持ちます。
(共に育て、支え合い、成長しあうことを大切にする)
子どもの生活や成長について共通理解を持てるよう、互いに状況を共有する機会を設け、子どもをまん中に、保育者と父母が共に育て、支え合い、成長しあうことを大切にします。
また、保護者が自分の子どもだけでなく、他の子どもを知り関われる機会づくりや、保護者同士が知り合い、交流し、支え合い、成長しあえる関係づくりも大切にします。